沖縄県民大会12万人の怒りに本土から応えるべく、杉並区議会でも高校日本史教科書での沖縄戦「集団自決」への日本軍の関与を否定する検定意見撤回の決議を上げようと、少数会派=野党会派の議員たちに呼びかけました。私の提示した決議文案は「過激である」(当然?)とのことから、国立市議会の意見書の文案を下敷きにして意見書案がまとまり、9人の区議会議員の賛同が集まりました。昨日はその区議会議員が協同して阿佐ヶ谷駅で夕街宣を行ない、区議会最終日17日の採決への傍聴を呼びかけました。杉並区議会ではこれまで、決議・意見書の類は全会一致が原則となっていましたが、今回はその慣例を打ち破って採決に持ち込まれる公算も大です。平日昼間の開催ですが(意見書の採決は午後3時半以降になると思われます)、都合がつく方はぜひ傍聴をお願いします。
さて、決算特別委員会では、連日5分の質問時間があり、今日も総務費・生活経済費などの歳出に関わる質疑をしました。やっぱり5分は短く、あれこれ追及するといった雰囲気にはならず、消化不良のままスゴスゴと席に戻るといった感じでしょうか。今日の質問の概要は以下のとおり。
★民間事業化提案制度について
民間事業化提案制度の基本的考え方の底流には、より安い人件費で事務事業を遂行しようとする考えがある。そこには「官の人件費は高く、民の人件費は低い」そして、それは悪だとする強固な概念がある。総務省が本年7月3日に発表した「地方公共団体の技能労務職員等の平均給与月額等について」によると、民間の同業種労働者との比較データは、地方公共団体清掃職1.54倍、同給食調理職1.40倍、同用務職1.70倍となっている。このデータについて、区としてはどう評価するか?
しかし、このデータには根本的欠陥があり、公務現業の労働者には給与の高い中高年層が多く、民間の同業種には給与の低い若年層が多い.民間の同業種には給与の低い若年層が多い。杉並区で給食調理に従事する正規職労働者の平均年齢はいつくぐらいになっているか?
こうしたためにするデータが大々的にマスメディアで報道されるなど、公務現業の民営化・民間委託化への大衆的同意をうる根拠とされている。これは不当な自治体および自治体労働者へのバッシングだ。区としてはこうした動向についてどう考えるか?
★南荻窪図書館の民間事業化について
先行実施型モデル事業のひとつに、南荻窪図書館の運営業務の委託があった。当初受託した企業が直前になって辞退するということがあった。この経緯についてはどうか?
★「すぎなみ くらしのガイド」について
先行実施型モデル事業のもうひとつとして、「すぎなみ くらしのガイド」の制作が民間事業化され、サンケイリビングが受託企業となった。それが完成して区民の手に届けられた。区民からの意見に賛否あったような答弁だったが、改めて区としての評価はどうか?
友人である中学生から「議会でとりあげてくれ」と言われた。ガイドには広告が多くて、知りたいことがすぐに見つけにくい。最後に病院が載っているが(症状別に医療機関のインデックスがある)、自分が小さいころからかかっているお医者さんが載ってない。私も同様のことを感じていて、紙質も従来ものより薄くなってめくりにくい。中学生の2つめのクレームは、掲載料を払った医療機関は掲載されているのだろうと思う。そういう仕組みになっているのか?
これは一中学生の感想にとどまらず、民間事業化の今後を十分に想像させるにたる本質的な問題を投げかけていると思うが、区の見解はどうか?